もっとも重要な非認知能力は「言葉で伝える力」ってホント!?

 テストの点数や偏差値・IQ(知能指数)など「数値」で表すことができるものを「認知能力」といいます。これに対して、数値で測ることのできない人間的な力が「非認知能力」です。

 たとえば「最後までやり抜く力」や「人とコミュニケーションをとる力」などが非認知能力というのですが、これらの能力は数字では測りにくいものです。

 非認知能力という言葉が世の中に生まれるまでは、認知能力を「見える学力」、非認知能力を「見えない学力」と呼んでいました。

 そして小学校教諭として28年間の勤務経験を持つ〝白梅学園大学子ども学部子ども学科〟教授で、乳幼児教育を研究する増田修治先生は「非認知能力の中で、もっとも大切なのが〈言葉で伝える力〉つまり『言語能力』である」と、おっしゃっています。

 増田先生は「言語能力とは、成長に必要ないろいろな能力を身につけるための一番基礎的な力。言語能力が育たなければ、学力は上がりません。また、言語能力を伸ばすことが、ほかの非認知能力を育てることにも繋がっていきます」と説明されています。

 なぜなら、暴力行為に走ってしまう子供の多くは、自分の気持ちを伝えるのが上手ではないのですが、言語能力を高めることでトラブルの原因が解消されることが非常に多いという研究結果が得られているからです。言語能力が幼少期から正しく育てば、いら立ちや嬉しさなど、自分の気持ちをしっかり言語化することができるだけでなく、言語による情報の処理能力が高まるので学力にも大きく影響してくるわけです。

 一般的に「読み・書き」の能力は、認知能力として語られることが多いのですが、増田先生の言う言語能力や思いを伝える力とは、もっと広義なものを指しています。

 相手の意図や関係性を踏まえ、自分の思いを言語化し、相手との関係を築き、社会性を育んでいく。これらは、コミュニケーション能力、優しさや思いやり、想像力といったさまざまな非認知能力と、論理的に考える認知能力とが有機的に絡み合い、成り立つ能力のことです。

 非認知能力は、社会と関わり、生きていくための力とも言われますが、言語能力はまさにその力を養う礎になる能力だといえます。

 もちろん、前述のように学力への好影響も絶大です。しかも、その影響は国語などの文系教科だけに限りません。

 増田先生は「プログラミングは理数系の教科と思われがちですが、一番関係するのは言語能力。言語能力が高い人の方が、プログラム言語を習得する能力が高いという結果がたくさん出ています。学習の理解には、言語能力が必要なんです」とも話されています。

 では、幼少期から「言語能力」を養うにはどうしたらいいのでしょう。

 増田先生は「もっとも大切なのは、子供の話を聞いてあげること」だと話されています。

 とにかく、いっぱい話をすること。そして、子供の言葉をどんどん増やすように促すこと。子供と丁寧に関わり、子供の話を聞いて、子供の意志で生活や学習の習慣を決めていくこと。そうすることが非認知能力の向上にも学力の向上にも繋がっていくはずですと。

 こうした増田先生のお話を知るにつけ、改めて〝みらい学習教室〟で私たちが日々実践している教育・指導の大切さを実感いたし、これまで以上に「子どものホンネが飛び交い、響き合う教室」にしてゆく想いを強くしました。

 久しぶりのブログにも関わらず固い内容となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。

 現在、当教室では「Sクラス」はほぼ満席状態。理由は、Yクラスからの進級者に加え、本来であれば卒塾するはずのお子さまが卒塾せず、保護者様の強い希望により〝追加授業〟を継続しているためです。ですが、保護者様からの強い希望なのでお断りすることもできず、中学国語(古文・漢文、現代文他)中高一貫校の数学講座などを実施しています。

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 みらい学習教室 杉本和功

みらい塾(出口式)

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