学力の経済学
表題の”「学力」の経済学”は、「林先生が驚く初耳学」でも紹介され、30万部を突破した本です。おそらく皆さんもタイトルくらいはご覧になったり、実際にお読みになった方も多いかと思います。
この本の中で、米国に「落ちこぼれ防止法」という法律があることも知りました。
後に「詰込型」から「問題解決型」の教育スタイルが世界標準となっている事実と共に、米国では問題解決型授業(論理力、思考力)について行けなくなった子供に対して敢えて「詰込教育」を行うといった「教育の二極化」が起こっているという現実を知ったとき、はじめてこの本を深読できたのではと感じました。
挿入させて頂いた図は、同著の第2章で紹介されている『ノーベル経済学賞を受賞したヘックマン教授らの著書で用いられた、人的資本投資の収益率を年齢別に表したもの』です。
親が子供の教育にお金をかける(人的資本投資)タイミングとして、最も費用対効果(収益率)が高いのはどのタイミングかを”科学的根拠”に基づいて表したものです。
つまり『もっとも収益率が高いのは、子供が小学校に入学する前の就学前教育(幼児教育)です。』と著者は断言し、幼児期にこそもっとも必要な教育は「非認知能力」を身につけることであると結論付けています。非認知能力とは、意欲、忍耐力とともに「メタ認知ストラテジー(自分の状況を把握する)」や創造性などを含むスキルのことです。まさに論理エンジンで養う能力なのです。中室牧子先生(著者)は、こういった偏差値のように数値化できない能力を伸ばすことが、結果として『人生の成功に重要』なのだと結んでいます。
是非、ご興味のある方は手に取っては如何でしょうか?
みらい学習教室では、3~5人のワークスタディです。「話を聞いて」答える。「考えて」話す。「意見を交換」して皆で考え話す。といった非認知能力を伸ばすカリキュラムの中で、漢字習得を効果的に教具などを用いて進めていきます。実践的な知力と思考力が、確かな言語力を培っていきます。
みらい学習教室(東大和中央)代表 杉本和功
0コメント